あいまいな音の消失

 ネイティブが自然なスピードで話すときあいまいな音は消えやすくなります。その現象が起きやすいのが/he/him/his/her/の”h”とあいまい母音です。

/he/him/his/her/の”h”の消失

 あいまいな音の消失は特に”h”で著しく、特に/he/him/his/her/でこの特徴が顕著です。

●But he →badi

●tell him→tellim

●tell her→teller

●with his→withis(ウィディs)

●And the best thing about him is …

 →aboutim→aboudim

●met him→metim→medim

●did he→dede

●I want her to be happy.→I waner to be happy.

 脱落が2つ続くとちょっと聞き取りが難しくなります。

●He said he’s …

 冒頭の”h”は消失しないのが普通ですが、ごくまれに冒頭の”h”が消失することがあり、この場合は聞き取りは極めて難しくなります(この場合は文法知識で補います)。

●練習

What was his name?→Wha wasis name?

What was her name?→Wha waser name?

I met his girlfriend.→I metis girlfriend.

I met her boyfriend.→I meter boyfriend.

あいまい母音の消失

 ネイティブが自然なスピードで話をする時、あいまい母音はしばしば消失します。アクセントのない母音部分はあいまい母音[ə]になりやすいのですが、早く発音する時はこのあいまい母音はしばしば消失します。

 前置詞や、助動詞、冠詞などは強く発音する時(強形)と、弱く発音する時(弱形)がありますが、その発音は異なります。弱形では母音があいまい母音に変化して、早くしゃべるときはそのあいまい母音が脱落します。

●mystery→[mɪˈstərɪ]→[mɪˈstrɪ](ミstリィ)

●family→[fæˈməlɪ]→[fæˈmlɪ](ファmリィ)

●professional→[prəfeˈʃənəl]→[prəfeˈʃnl](pラフェʃnl)

●I can’t teach you./ I can teach you.

 助動詞のcanは、肯定のcanは弱形で[kən]あるいは[kn]、否定形のcan’tは強形で[kæˈnt](”t”はかすかに聞こえる程度)となります。しかし、上に挙げた例では、否定形のcan’tは後にteachが続くので、can’tの”t”が省略されてしまいます。よくよく注意しないと聞き取れません。後は文脈で判断するということになります。

 次は、短縮形について説明します。

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