主語とbe動詞の短縮形
I am → I’mなどの短縮形です。これについては一部は中学の授業などでも先生が教えてくれる場合がありますが、いろいろとあります。
● I am → I’m(アイm)
● you are [were] → you’re(ユr)
● we are [were] → we’re(ウェ)
● they are [were] → they’re(ゼェ)
● he is [was] → he’s(ヒz)
● she is [was] → she’s(シz)
● it is [was] → it’s(イッツ)
● who is [was] → who’s(フーz)
● where is [was] → where’s(ウェrz)
● when is [was] → when’s(ウェnz)
● how is [was] → how’s(ハゥz)
● what is [was] → what’s(ハッツ)
● do not → don’t(ドnt)
● did not → didn’t(ディドnt)
● cannot → can’t(カnt)
● could not → couldn’t(クドnt)
● should not → shouldn’t(シュドnt)
● must not → mustn’t → musn’t(マスント)*”t”は読まない
● I will → I’ll(アイル)
● will not → won’t(ウォnt)
● you will → you’ll(ユィl)
● I have → I’ve(アィv)
● could have → could’ve → kuduv(クドゥブ)→ kuda(クダ)
● should have → should’ve →shuduv(シュドゥブ)→shuda(シュダ)
● would have → would’ve → wuduv(ウドゥブ)→ wuda(ウダ)
● must have → must’ve(マストゥブ)
● could not have → couldn’t have → couldn’tave → couldn’ave → couldnuve(クドゥヌブ)
● should not have → shouldn’t have → shoudn’ave → shoudnuve(シュドゥヌブ)
● would not have → wouldn’t have → wouldn’ave → wouldnuve(ウドゥヌブ)
● must not have → mustn’t have → musnave → musnuve(マスヌブ)
この短縮ルールは、聞き取り時にはかなり苦労する場合もあります。例えば、you’reとyour、it’sとits(itの所有格)、they’reとtheir(tyeyの所有格)などは聞き分けるのがかなり難しいと思いますが、こういう場合は文法力でカバーするしかありません。しかし、文法力を駆使しても分からないこともあります。特に、you’dはyou wouldなのか、you hadなのか分かりません。また、you’llはyou willなのか、you shallなのか分かりません。こういう場合は、話の流れの中で、内容を加味しながら聞き分ける必要があります。
子音の後のyouの音
子音にyouが続く場合の音声変化です。youは前にどのような子音が来るかで音が変わります。例えば、getのように最後が「t」で終わる語の後にyouが続くと、「t」とyouが一緒になって(同化)「tʃʊ」(チュゥ)という音になります。
- [t]の音+you → [tʃʊ](チュー)
- [d]の音+you → [dʒʊ](ジュー)
- [k]の音+you → [kjʊ] (キュー)
- [p]の音+you → [pjʊ](ピュー)
- [s]の音+you → [ʃʊ](シュー)
- [z]の音+you → [zjʊ](ジュー)
- [v]の音+you → [vjʊ](ヴュー)
- [ð]の音+you → [ðʊ](ジュー)
● would you like → [wədʒʊlaɪk](ウジュライk)
● need your advice → [ni:ˈdjʊərədvaɪs](ニージュrアドヴァイs)
● get you → [getʃu:] (ゲッチュ)
● help you → [heˈlpjʊ](ヘルピュー)
● hope you → [hoʊpju:](ホウピュー)
● book you → [bʊˈkju:](ブッキュ)
● thank you → [θæˈŋkjʊ](サンキュー→センキュー)
● have you → [hæˈvjʊ](ハビュー)
● with you → [wɪðʊ](ウジュー)
● miss you → [mɪʃʊ](ミッシュ)
● tease you → [tɪˈzjʊ](チージュ)
子音の後に”to”が続く時
子音の後にtoが続く場合です。子音の後にtoが続くと、予想もつかないような音に変わります。音声変化のハイライトと言っていいかも知れません。
英語の聞き取りが一番難しいのが日常会話です。日常会話でよく出て来る”want to”, “have to”, “has to”, “ought to”, “going to”, “got to”などは、思いもよらないような音に変化します。これは前もって知らない限り全く分かりません。しかも、これらは崩れた英語という訳ではありません。イギリス王室の英語でさえこうなんです。しかも、日本の学校教育では全く見向きもされていません。だらか、日本で英語の学校教育を受けた人が絶望的になるのも無理はありません。でも、これが英語なんだと思うしかないんです。さー、頑張りましょう。
● want to = wanna=wana [wɔ:nɑ:][wɑ:nɑ:](ウォーナ、ワーナ)
子音と子音の連続で、前の子音が落ち(”t”の場合には頻繁に発生する現象)、更に”to”→”da”と変形して、wanに続くのでwanda→wanaとなります。
● have to = hafta [hæftɑ:](ハフタ)
haveの”v”は発音せずに、”v”の口の形で寸止め状態です。そこに、”to”(→”ta”)が続きます。この時”t”は喉を鳴らさない音です。”v”と”f”は共に口の形が同じで、”v”は喉を鳴らす音、”f”は喉を鳴らさない音です。haveは寸止め状態で”v”の口の形になっていて(つまり、”f”の口の形)、そこにのどを鳴らさない”t”が続きますので、”v”の形で喉を鳴らさない音、つまり”f”の音が出てしまうという訳です。
● has to = hasta [həstə](ヘェスタ)
● going to = gonna [goʊnɑ:][gɑ:nɑ:](ゴウナ、ガナ)
● got to = gotta [gɑ:tɑ:][gɑ:lɑ:](ガータ、ガラ)
● supposed to =supposeta [səpoʊstɑ:](サポゥスタ、スポゥスタ)
● ought to = oughta [ɔ:tɑ:](オータ)
● trying to = tryina [traɪnɑ:](トライナ)
● used to = useta [ju:stɑ:](ユースタ)
● need to = needa [ni:dɑ:][ni:lɑ:](ニーダ、ニーラ)
● try to = tryda [traɪdɑ:] (トライダ)tryla[traɪlɑ:](トライナ)
● wanted to = waned to = wanedo = waneda = wanida
wantは寸止めで”t”を読みません。通常は、この寸止めの子音に母音(“ed”)が続く時は、寸止めの音が復活して後に続く母音と連結するはずなのですが、wantedの場合は例外的に復活しません(”t”の場合に特有なこと)。その結果、wanedとなります。これに”to”が続くわけですが、”to”が”da”に変形して、wanedに続きます。そうすると、今度は”d”で終わる語に、”d”で始まる語が続く時に、前のdが脱落する、あるいは一緒になるというルールが適用されて、wanedaとなり、更にこれがwanida(ワニダ)にまで変化することがあります。しかも、これは日常会話では頻出で、要注意です。
子音の後に”of”が続く時
子音の後に”of”が続く場合についても、”to”が続く時に似たような現象が起きます。
● part of → parta(パータ)
● kind of → kinda(カインダ)
● a cup of → a cupa(ア・カップァ)
● a bottle of → a bottla → a bolla(ア・ボララー)
of=「ダ」
更に”of”が「ダ」になるという現象があります。out ofが「アウダ」となります。
● He got out of the game a year ago.
ゲーム(この場合は悪事の意味)から足を洗った。
got out of → gotouda(ゴッタウタ); godauda(ゴッダゥダ)
● We’re just supposed to walk out of there …
そこから立ち去らなくてはならない(立ち去ることになっている)
walk out of → walkouda(ウェオークアウダ)
● Then it’s a piece of cake.
超簡単なことさ。
piece of = piida(ピーダ)
● On the night of the flight …
フライトの夜に
night of = naida(ナイダ)
単語の短縮形
文章の短縮だけではなく、単語が単独で短縮されることがあります。これについては一つ一つ覚えていく以外にはありません。代表的な例を少し説明します。
● probably(プロバブリ)→ probably(プロブリ)→ probably(プロリィ)
● comfortable(カンフォタブル)→ comfortable(カンフtブル)
● accidentally(アクシデnタリィ→アクシデnラリィ)→ accidentally(アクシデnリィ)
省略されているのはいずれもアクセントのない部分だということを注意しましょう。これは、あいまい母音の消失で説明したことの極端な例と考えても構いません。
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